がん 余生を施設で過ごすことを選んだ方についての記録 ⑤在宅酸素開始
特定施設でケアマネをしています。
急遽入居が決まった方です。
胃がんステージⅢaと診断。がんに対しては積極的な治療を行わないと決め、自宅で生活されていました。
誤嚥性肺炎と過活動性膀胱炎、胸部痛があり、ご自宅から救急搬送。病院で治療をされていましたが、状態安定したのていつでも退院ができると言われたそうです。
高齢の夫と二人暮し。ずっと二人で寄り添って生きてきました。
がんが判明し、ご自宅で二人で頑張ってきたけれど、介護量が増えたことで夫の負担が増し、在宅生活に限界を感じて、施設を探されていたとのこと。
ご縁あって、私共の施設へ入居をお決めになり、退院されてご入居されました。
がん終末期で、自宅ではなく施設で残りの時間を生活することを決めた方に対して、
どのように関わり、生活をサポートしていくか。日々のケアを記録していきます。
経緯はこちら↓
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入居して17日。
毎日痛みが出現します。そのたびに痛みスケールを使用し、痛みの程度を確認し、
看護師へ報告。医師の指示の麻薬を使用しています。
身体の痛み=骨転移したがんの痛み=があります。血中の酸素飽和度も上がりにくくなりました。血圧も低めで推移しています。
とても美しい方なのですが、どんどん透明になっていく印象です。
美しくて儚い・・・そんな感じです。
身体の痛みと呼吸苦を感じることが多くなり、苦しさ辛さから、
「もう死んでしまいたい」とマイナスな発言が見られるようになりました( ノД`)
本日往診にて呼吸苦の改善目的で、在宅酸素を導入することになりました。
流量は1L/分です。鼻にカニューレを装着しました。
これで少しでも呼吸苦が改善できたら嬉しいです。
先日の言語聴覚士の評価にて、早速当日よりお好きな食品を摂取しました。
「美味しい( *´艸`)」と、少しずつですが笑顔で召し上がる。そのご様子を見て、
早く対応できて良かったと心から思いました。
痛みや呼吸苦などで、お気持ちも沈みがちです。
ご家族様との時間を気兼ねなくゆっくり過ごせるような配慮をします。
ご家族様の面会がないときは、スタッフがたくさんお部屋に訪問して、手を握ったり背中をさすったり。たくさんお話をして。
笑って冗談を言い合うなど、できるだけスタッフが一緒に過ごし、お身体に触れ、心地よい気持ちで過ごせるよう、工夫しながら対応しています。
まずは食べたいものを楽しむ。
そこが実現できたことが良かったと思います。
お話を伺っているときに、お孫さんのお話になりました。
3歳の女の子。成長が楽しみと話してくれました。
「会いたいなぁ・・・」
早速、ご主人様へ連絡。お孫さんに会いたいとの思いをお伝えしました。
「明日か明後日に連れてきます。」とのこと(*´▽`*)
やりたいことがあるならば、すぐにできるように。
ご家族様や施設内で相談しながら、実現できるようお手伝いしたいです。
がん末期で余命いくばくかという状況の中、生活の質をいかに高め、
残された時間を穏やかに過ごし、したいと思うことを行い、
「今」を悔いなく生きるために。
安全も考慮しながら、その思いを叶えるために、どのように支援していくか。
リスクも併せて説明しながら、思いを叶えていく支援をしていきたいと思います。