私の生き方連絡ノート~APC~
たきぼんです。
アドバンス・ケア・プランニング(APC)をご存じでしょうか?
2018年から国も「人生会議」として、CMやポスター等で告知していましたので、
「聞いたことがあるかも」と思われる方も多いかもしれません。
自分が受ける医療行為についての判断ができなくなったときに備え、そうなってしまったときにどのような医療行為を希望するか、またはしないのかを事前に考え、書面に残したものを「リビング・ウィル」といいます。その医療行為の希望を家族などに伝えておき、いざというときに自分の代わりに判断や決定をする人を予め決めておくことを「代理人指名」といいます。「リビング・ウィル」と「代理人指名」を併せて「事前告知」といわれています。
さらに広い概念として【アドバンス・ケア・プランニング(APC)】という方法が近年
注目され、医療や介護の現場で普及が進んでいるといいます。
「アドバンス・ケア・プランニング(APC)は、将来の変化に備え、将来の医療及びケアについて、患者さん(=自分)を主体に、その家族や近しい人、医療・ケアチームが、繰り返し話し合いを行い、患者さん(=自分)の意思決定を支援するプロセスのことです。患者さん(=自分)の人生観や価値観、希望に沿った、将来の治療およびケアを具現化することが目標。」と日本医師会は説明しています。
(「私の生き方連絡ノート」から引用・一部筆者が追記)
これは、重い病気にかかったときに初めて考えるのではなく、できるだけ元気なときから計画することが大切であることを教えてくれています。
私はケアマネージャーとして、在宅生活・施設生活の支援の中で、お看取りに関わってきました。ご本人様、ご家族様の迷い、苦悩を間近で支援してきた立場として、元気なうちに考えて意思表示し、家族や近しい人と共有しておくことの大切さを実感しています。
友人から教えてもらい、気になっていた「私の生き方連絡ノート」。
持っていたのですが、なかなか書くチャンスがなく、本棚の肥やしとなっていました。
先日縁あって、「私の生き方連絡ノート」を書こう!という、ワークショップを紹介いただき、参加しました。
コロナ渦のため、ZOOMを活用してのワークショップでした。
午前2時間、ランチタイムを挟んで午後2時間。申し込んだときは「長いかな?」と思いましたが、なんのなんの、あっという間の楽しく豊かな時間でした。
参加メンバーは6名。
主催・進行メンバーのお二人とワークショップ参加者の四人。同世代ということもあり、初対面でありながら、お話を進めるうちに親近感と連帯感が生まれて。
ワークショップの修了間際には、このメンバーでリアルに会いたいね!という気持ちが沸き上がり、FBで繋がりました。素敵な出会いでした。
このワークショップに参加して感じたこと。
久しぶりにゆっくり自分と向き合える大切な時間を過ごしました。
自分の人生を振り返ることで、大切にしてきたことをはっきりと意識することができました。これからの人生でもそれが私のキーワードとなり、最期の時間でもそれを優先してほしいと、大切な人に託せることができそうです。
「逝き方は生き方。死に様は生き方を映す鏡である。」
ぼんやりと同じようなことを思ってはきましたが、ワークショップに参加してより強く心に刻まれました。どんな医療を望み、どのように逝きたいかを考えると同時に、どう生きていくかが大切なのだと学びました。
「人生の主役は自分である。」
自分で人生を決める、選択する。それは、いつ何が起きても後悔しない生き方・逝き方につながると思います。
私がこの世に生を受けた誕生日に、毎年「私の生き方連絡ノート」を見返し、自分との対話の時間を持とうと思います。
来年の誕生日から始めます!!
素敵なワークショップとメンバーとの出会いに感謝です。
これからの人生での1アクション。
「笑顔と毎日大切な人とのハグ(スキンシップ)」
やりたいこと、会いたい人への連絡など、先送りせずにご縁を大切にして、行動に移したいと思います。
何が起きても後悔しないように。大切に日々を過ごしたいと思いました。
ご興味のある方はぜひ、ホームページをご覧ください。
ワークショップは随時開催中です。
「私の生き方連絡ノート」は書店や、アマゾン・楽天でも販売しています。
ご自身でも書き進めることはできますが、ワークショップへ参加されるほうが
考え方や設問の意味がわかりやすく解説していただけるので、書き進めやすいと
思います。
私の母は4年前に突然倒れました。本当に突然に。
慢性疾患はありましたが、安定して生活していたので、まさに青天の霹靂でした。
母とはどんな治療を望むのか、延命治療はしたいのか、万が一の時の対処の方法など、母の意思を確認したり、相談しないままでの出来事でした。
すごく、困りました。本当に困りました。
意識不明の母の前で、どんな治療を選択するかを家族で考えなければなりません。
救命のため医師は待ったなしです。
母はこう希望するだろうか、と家族も迷いながら母に代わって治療を選択しました。
それが良かったのかどうか…。母の希望に添えていたのだろうか…。
今でもとげのように、心に引っかかっています。
母の意思や希望を少しでも聞いておけばよかったと、本当に後悔しました。
こうした自分の体験も踏まえ、アドバンス・ケア・プランニング(APC)という考え方が
皆さんに広く伝わってほしいと願っています。
「私の生き方連絡ノート」がご自身やご家族様の、生き方・逝き方について、大切にしたいことを共有するツールとして活用していただけるのではないか、と思っています。
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こころのひと休み保健室
「私の生き方連絡ノート」を書こう会ワークショップ